日本武道(剣道・居合・拳法) 中国武術(太極拳・形意拳・八卦掌)に魅せられた「にくまる」の修行日記

仮想敵

土曜日は極峰拳社の東海研修会でした。

套路は第2段の後半に差し掛かっています。

双辺太極拳でおもしろいのは、套路の1番から99番までを連続させて相手と技の稽古をする「連散手」です。
You tubeで公開されている第一段の連散手が以下の動画です。

右手前が太極拳側、左手奥が攻撃側です。

練習の際には現代に即して、現代格闘技のような突き蹴りを攻撃側は放ちます。

しかし、もともとは攻撃側は「少林拳」の技で攻撃するようになっていたそうです。

そう。つまり、太極拳は少林拳を仮想的にその対抗策を講じてきた流派と言えます。

長く伸ばしきり威力を出そうとする少林拳の突きに、手を絡ませるように化して反撃するのであって、もともと現代格闘技のすばやく引き戻す突きに対抗すべきものではなかったわけですね。だから工夫なしに現代格闘技には対抗できないのであって、ただただ套路だけ繰り返しやっても(もちろん地力はおおいにつきますし、套路を稽古しない太極拳は太極拳ではありません)なかなか勝てるようにはならないわけです。

中国武術愛好者はえてして稽古でも打ち合いを嫌います。ですが最初はこういった約束組手ともいえる稽古から実際に殴られる、蹴られる感覚も、ポン勁が相手に効いている感覚も知る必要があると思います。

私は全日本柔拳連盟在籍時代、古式楊家太極拳の套路のみ学んだことがあります。(ものすごく下手です・・・)
この古式楊家太極拳はその体系に套路、散手対打、推手、武器術などが含まれており、興味深いものです。
つまり太極拳だけで戦える体系なんですね。

しかし、その散手対打は双方とも太極拳を使います。
その意味では連散手のように仮想敵にたいしてどうするか、という方が私には納得しやすいわけです。

ところで居合では仮想敵を目の前にありありと描き出して、演武するように指導されます。
その際の仮想敵は自分とほぼ同じ体格とされます。ひいては自分自身を斬るように稽古します。
私の師がよく言いますが、相手がチェ・ホンマンほどの大男であることもあるかもしれません。
だから仮想敵によって技も変わるはずなんです。

漫画「刃牙」に至っては人より大きなカマキリを仮想敵に稽古したりしています。

このあたりの想像力が流派の違いというより、個人個人の強さの違いとなって出てくるのではないかと思います。

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